第114回:求人票の書き直しで応募者数が3倍に増加

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第114回:求人票の書き直しで応募者数が3倍に増加

2017年9月26日

【質問】ドライバーが集まらず、大変困っています。ハローワークへの登録や地元紙に求人広告を出すなど、ある程度の対策は行っていますが、期待する効果が現れません。同業他社は、どのような手を打っているのでしょうか?


 地方の中小運送会社で、求人票の書き方を変えて提出し直したところ、以前の約3倍に応募数が増加した事例がありましたので紹介します。


 A社は地場配送業務が主体で、取り扱う貨物は、食品や雑貨、機械部品などです。手積み手下ろしが少なく、女性でも活躍できる業務内容でした。求人はハローワークでの募集しか行っていませんでした。以前は必要数の応募がありましたが、この数年ほど、ガクッと応募が減り、最近は半年以上、全く応募がない状況が続いていました。A社から相談を受け、まずはハローワークの求人票を拝見しました。


 求人票で応募数を増やすポイントとなる5大項目は、①仕事の内容②賃金欄③就業場所④就業時間⑤休日です。とりわけ最も注視される項目は「仕事の内容」であり、その書き方を全面的に書き替えるようアドバイスしました。従来は箇条書きで簡単に記載してありました。それを話し言葉でやさしく伝えるような表現に変えてもらいました。


 A社には自社で認識していない長所、他の同業者に比べて働きやすい環境がそろっていることを伝え、それをアピールするようにお願いしました。「手積み手下ろしがなく、体力に自信がない方でも活躍しやすい職場です」「先輩社員が丁寧に教えますので、未経験者でも安心して働くことが出来ます」「社員研修に力を入れており、より高い目標にキャリアアップが図れます」「新入社員から20年勤続社員まで幅広い仲間が在籍しており、明るく風通しの良い職場です」などの表現を「仕事の内容」に挿入し、働きやすさをアピールするようにしました。


 次に賃金欄の記載方法を正しく修正し、同時に無事故手当を改め、「安全手当」に変更しました。長期休暇取得制度も導入することに決めて、特記事項欄に記載しました。求人票はインターネットで公開することを選択しました。同時に求人票に会社の社屋の写真、社員、車両、レクリエーションの写真7枚を添付することにしました。これらの変更を行った結果、しばらくして3人の応募があり、その後もコンスタントに応募が入るようになりました。


 求人対策は複数の募集ツールを組み合わせることが重要ですが、まずは身近な求人票の書き直しから始めてみることをお勧めします。 


(コヤマ経営代表 中小企業診断士・日本物流学会会員・小山雅敬)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

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筆者紹介

コヤマ経営
小山 雅敬氏

小山雅敬

昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

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