第11回:ルート配送を担当するドライバーの実績給

連載トップへ

第11回:ルート配送を担当するドライバーの実績給

2013年10月15日

【質問】当社はスーパー、ドラッグストアなどの店舗配送をメーンで受託しています。近年、店舗の統廃合や新規出店で配送ルートの変更がしばしば発生しています。その結果、担当するルートにより業務量の差が大きくなり、一部の従業員に不満の声が出ています。賃金体系の見直しを考えていますが、運送業でルート配送を担当するドライバーの実績給は、どのような体系があるのでしょうか?


 運送会社でルート配送を担当するドライバーの実績給は、担当するルートごとに業務の負荷を分析して「ルート別運行手当」を設定し、月間合計額を支給する方法が多くみられます。例えば、Aルートを担当した日は1日当たり3500円、Bルートは3700円、Cルートは4000円...という方法です。

 ルート別運行手当額を決めるときは、ルートごとの標準的な収受運賃、拘束時間、走行距離、立ち寄り店舗数や積み下ろし回数、作業内容(手下ろしの有無など)、乗務する車種などを勘案し、妥当な差(数百円程度)をつけて納得性のある金額を検討します。単価設定は、当然ながら適正な人件費比率となる平均賃金支給額を算出し、1日当たりの平均運行手当額を算出しておく必要があります。

 「ルート別運行手当」は「この仕事をすれば1日いくらもらえるか」がはっきりし、従業員にわかりやすい体系といえます。給与計算がシンプルでわかりやすい半面、常時変化する業務量を反映できないデメリットもあります。そこで計算は少し煩雑になりますが、月間実績を業務指標ごとに把握し、単価を掛けて計算する方法をとる会社もあります。

 例えば「個人別運賃収入×7%」+「立ち寄り件数(店舗数)×200円」+「手積み手下ろしの回数×400円」+「走行距離×5円/km」など指標ごとに実績計算をする方法です。指標は「伝票枚数」「配送個数」などを加える会社もあります。

 いずれも個人別の業務データを収集できることが前提です。算出した合計額を一般的な「歩合給」として支給する会社もあれば、業務遂行で通常発生する割増賃金相当額を組み入れた「運行時間外手当」として支給する会社もあります。

(三井住友海上経営サポートセンター長・中小企業診断士・証券アナリスト・日本物流学会会員・小山雅敬)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

過去の連載記事

連載トップへ
 

筆者紹介

コヤマ経営
小山 雅敬氏

小山雅敬

昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

GoogleAD