第100回:採用面接のポイント 採らない基準を決めておく

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第100回:採用面接のポイント 採らない基準を決めておく

2017年3月12日

【質問】最近は求人に応募する人が少なく、時々面接に来た人も、わが社の社風に合わない人ばかりで困っています。人手不足の中、面接時に特に注意すべきポイントがあれば教えてください。


 深刻な人手不足の状況で、「社風に合わないから採用を止める」という考え方は捨てたほうが良いでしょう。今は「雇ってから育てる」という意識でないと人材を確保するのは困難です。そもそも、人手不足の時代に期待通りの人が来る確率はゼロに近いです。ただし、大事なポイントだけは押さえておかなければなりません。入社後にトラブルを抱え込み、「採らなければ良かった」となるからです。「採らない人の基準」を決めておき、これに当てはまらなければ、例えあいさつが出来ない、人見知り、言葉遣いが悪いなど、多少難があっても積極的に雇うという覚悟が必要でしょう。


 最初の要チェックポイントは、反社会的団体に所属、もしくは交流がある人を入り口で排除することです。中小運送会社で面接時にこのチェックを行っている会社は少数です。しかし、入社後に判明したのでは遅すぎます。面接時に確認するとともに、書面で確認をとるべきでしょう。


 次に、事故や違反を繰り返している人です。事故の主な要因には①労働環境(長時間労働による過労、厳しい時間指定による焦りなど)②指導・教育訓練が不十分(危険予知訓練がないなど)③私生活の管理不足(帰宅後の深酒、睡眠不足など) ④健康面(白内障、睡眠時無呼吸症候群、てんかんなど)⑤適性無し(大事故を起こす前に運転業務を止めるべき人)があります。⑤は改善が困難です。この人を入り口で見極めるには運転記録証明書が重要です。採用を決定する前に、必ず確認することが重要です。


 次に「借金苦」の人です。消費者金融など多額の借金に追われ、前借りや週単位での給与支給を要請してくる人です。経験上、入社後にトラブルを起こす確率が高い傾向があります。面接時に前貸し制度について聞いてくる人は注意すべきでしょう。次に健康面です。病気は本人の責任ではないですが、運転業務に支障がある既往症のある人は、本人のためにも運転職としての雇用は避けたほうが良いでしょう(他業務は可です)。


 最後に、履歴書のチェックポイントです。職歴欄を見て、1年以内に次々と職を変えている人は入社後も、すぐ辞める傾向があるので要注意です。退職理由を聞き、協調性の有無などを面接時に確認することが大事です。


(コヤマ経営代表 中小企業診断士・日本物流学会会員・小山雅敬)

 

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筆者紹介

コヤマ経営
小山 雅敬氏

小山雅敬

昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

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