あなたの会社が儲かっていない本当の理由

第2回:なぜ、儲かっていない社長ほど、大手の動向に詳しいのか?

 私は、運送会社専門のコンサルタントをしています。ですから、私のところには、「どうしたら売上げを上げることができるでしょうか・・・」と、売上げを上げられずに悩んでいる運送会社の経営者が、相談にやってきます。


 実は、相談に来る経営者には、共通の特徴があります。それは「勉強熱心だ」ということです。どれほど勉強熱心かというと、まず、ニュースをよく見ています。朝・昼・夕方・晩と、1日4回ニュースを見ます。更に、新聞に目を通します。そして更に、物流業界の業界紙数紙を読んでいます。本棚には、「物流業界の××」「ロジスティクス戦略××」といった物流関係の本が、何冊も並んでいます。

 実際に話してみると、最新の物流業界の動向に、実に精通しています。「○○ホールディングスでは、来月から△△の物流センター開発業務を受託したんですよ」「××物流は、完全子会社化しましたね」など、特に大手の動向に、やたら詳しい社長さんが、本当に多いです。

 確かに、業界の動きを知っておくことは、必要な事かもしれません。しかし、自分の会社の、明日の売上げを上げる事が先決です。残念ながら、大手の動きを見ていても、全く参考にならないという事を知るべきです。業界の情報を仕入れると、なんとなく、勉強している気になってしまいます。しかし、その情報は、自分の会社の売上げアップのために参考になる情報ではないのです。

 「大手運送会社でやっていることは、同じ業界の成功事例なんだから、動向や考え方を勉強して、自社に取り入れられるところは、取り入れるべきでは?」と、おっしゃる方がいます。でも、この考え方は間違いです。大手と中小では、とるべき戦略が違います。経営資源の量と質によって、とるべき戦略が、全く違ってくるのです。(参考:競争地位別戦略:フィリップ・コトラー理論)


 中小規模の運送会社が、大手運送会社の戦略の話を聞いても役に立ちません。「3PL」や「モーダルシフト」を、今、あなたが目指すべきではないからです。


 今、あなたがすべきことは、自分の立ち位置を知り、立ち居地に合った戦略をとることです。大手の動向に、ムダに気をとられるのは、今日限りやめましょう。


全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/

高橋久美子の「あなたの会社が儲かっていない本当の理由」

高橋久美子

規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会
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