第352回:20台以下の運送会社経営 10年間の変化とは?

連載トップへ

第352回:20台以下の運送会社経営 10年間の変化とは?

2017年1月16日

 私の連載コーナーも、早いもので9年目に突入しました。私が、中小運送会社の経営改善を支援するようになってから、およそ10年が経ちます。この10年で、業界の状況もかなり変わってきました。今日から数回にわたって、業界の変化と現状の分析、そして、新時代の経営戦略について話していきたいと思います。


 私は、トラック20台以下の運送会社の経営者に向けて、情報を発信しています。ですから、セミナーをはじめ、私のところに学びに来てくれるメンバーは、トラック20台以下の小規模経営の運送会社経営者の比率が圧倒的に多くなっています。


 10年前の会員さんたちが抱えていた悩みの第1位は、ずばり「荷主が欲しい」でした。「どうやって新規荷主を獲得したらいいのかがわからない」「新規営業の方法がわからない」「とにかく、荷主を見つける方法が知りたい」という人が多かったのです。経営状態も、赤字の人が大半でした。


 その要望にこたえるべく、私は、荷主獲得ノウハウを中心にお伝えしてきました。私がお伝えした荷主獲得方法は、大きく分けると二つです。一つは、セールスレターで荷主を獲得する方法。そして、もう一つは、オンラインで荷主を獲得する方法です。


 特に、セールスレターでの荷主獲得は、運賃競争に巻き込まれることなく、優良荷主を獲得できる方法でした。そのため、この方法を習得したメンバーは、長期にわたって付き合える優良荷主と契約することができ、大きな収益増につながりました。本当に多数の実践メンバーが、数年続いた赤字から脱却し、増収増益・黒字経営に転換することができました。


 しかし、時代が変わり、今、多くの経営者が抱えている悩みも変化しています。


 「仕事はあるんだけど、ドライバーが足りない」「求人してもドライバーが集まらない」。


 現在はこのように、ドライバー不足に頭を抱えています。そして、なんとなく、「仕事はある」「仕事には困っていない」「とりあえず、経営はどうにかやっていけている」と、認識している経営者が多いようです。しかしながら、決して心に余裕があるということではなく、みなが一様に、将来についての不安を抱えています。次回は、この不安の正体を、一緒に明確にしていきたいと思います。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

過去の連載記事

連載トップへ
 

筆者紹介

高橋久美子の「あなたの会社が儲かっていない本当の理由」
高橋 久美子氏

高橋久美子 規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会
http://www.handlecover.com/kaizen/index.html

GoogleAD