第341回:成熟期にすべきこととは?

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第341回:成熟期にすべきこととは?

2016年9月12日

 会社経営には周期があり、どんな会社でも、どんな製品でも、必ずこの「成熟期」が訪れます。そして、この成熟期に「何をするか?」が、今後10年間の会社経営に大きな影響を与えます。ところが多くの経営者が「この時期にすべきこと」を間違えて認識しています。


 「ものすごく困っているわけではない」「預金通帳の残高は増えていないけど、昨日と同じように明日もどうにかなる」。このような状況から下手に動くよりも、「現状維持の今を、どうにかやり過ごせば、また良い時期が来るんじゃないか」と、考える人がとても多いのです。


 嵐が過ぎるのを待つように、「うまくいかない波のときは、下手に動かず、じっと潜伏して体力を温存しておくべきでないか」と、考えるわけです。


 また、この時期の特徴として、絶えず何か小さなトラブルを抱えています。会社の存続に関わるような大きなトラブルは起きないのですが、いつも問題がなくならない、という感じです。主には人の問題です。


 そのため、社長のあなたは、常に頭をとられ、目先の問題に振り回されることになります。なぜか、細切れに忙しく、精神的にも肉体的にも、ゆっくりする時間がありません。
 ですから、会社の中長期的なビジョンを考えるというような、精神的に集中すべき仕事や一見すると「緊急性が低く見える仕事」が後回しになります。そして、その「後回し」になった仕事の9割こそが、本来の「社長業」なのです。


 「現状維持」という選択は、短期的には変化しない安全策のように錯覚しがちです。しかし、製品ライフサイクルのグラフが示すように、会社経営においては成熟期に「現状維持」を選択するのは命取りになります。具体的には「現状維持が3年続くと、ある日、一気に崩壊する」と言われています。


 なぜなら、日々実感ができなくても、3年経てば確実に市場は変化・成長しています。ところが、逆に私たち人間は年をとります。あなたもドライバーも、3年経てばその分年をとり、抱えるリスクが大きくなります。そして会社が抱える固定資産の価値は3年分減価します。つまり、経営において、現状維持とは、「日々の確実な後退」なのですが、それが3年続くと、気づいたときには、ある日、急激に崩壊するというわけです。

 

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筆者紹介

高橋久美子の「あなたの会社が儲かっていない本当の理由」
高橋 久美子氏

高橋久美子 規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会
http://www.handlecover.com/kaizen/index.html

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