第332回:チャレンジしたければ相談してはいけない(2)

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第332回:チャレンジしたければ相談してはいけない(2)

2016年7月11日

 私が実践の結果、獲得した新しい仕事は、運賃だけでなく便の内容も違いました。ドライバーを安心して送り出せるようになりました。以前は、帰ってくるまで心配でたまりませんでした。夜、うなされて起きる回数も減りました。


 そして何より、荷主との関係が違いました。今までのような、明らかに上下関係ができている関係ではなく、荷主と対等に話ができるようになりました。


 最初は大反対だった社長も、会社が変わっていく様子を目の当りにするうちに、私が学ぶことを認めてくれるようになりました。


 これは、だいぶ後になってから知ったことなのですが、新しいことや、チャレンジを決断するときは身近な人に相談してはいけなかったのです。


 なぜなら、身近な人は必ず反対するようになっているからです。「必ず」です。


 あなたが、新しいチャレンジを決断するとき、身近な人や、あなたの大切な人に限って反対するようにできています。


 その理由は、本人も意識していませんが、実は、脳のメカニズムによるものなのです。その人は、決してあなたを否定したいわけではないのですが、むしろ、あなたのことを好きな人ほど反対することが、脳科学的に実証されています。


 その原因は、「あなたに変わってほしくない」とか、「あなたとの関係が変わるのはいやだ」という恐れからくるものなのです。あなたが社長なら、会長や専務そして社員が反対します。あなたが専務なら、私の時のように社長が反対するのです。あるいは、友人や家族など、身近な人も反対します。


 すべては、脳のメカニズムによるものです。足を引っ張りたいわけでもなければ、理解したくないということでもないのです。


 あの頃の私は、この事実を知らなかったので、本当に悲しい思いをしました。がんばればがんばるほど、会社のことに真剣になればなるほど、社内で、どんどん孤独になっていって、会社を辞めたいとさえ思ったほどです。


 会社のことを考えてのことなのに、会社を辞めてしまったら、本末転倒ですよね。ですから、あなたが新しいチャレンジをしたいと思ったときは、孤独を恐れず自分だけで決断することをお勧めします。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

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筆者紹介

高橋久美子の「あなたの会社が儲かっていない本当の理由」
高橋 久美子氏

高橋久美子 規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。

全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会
http://www.handlecover.com/kaizen/index.html

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