船井総研の「環境ビジネス最前線」

第99回:農業経営改革

 「農業は儲からない」という話をよく聞きます。しかし、儲からないのには何か理由がありますし、決して全ての方が儲かっていないというわけではないのです。今後、農業参入が増加することが予想されますが、そういった方々が意識すべき主な経営ポイントをお伝えしたいと思います。

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1.採算意識を持つ
 これまで、農業者の方々は人件費という概念を持たないケースが非常に多かったようです。例えば、農協に口座を持っている場合、販売した農産物の売上が口座に入金され、購入した各種農業資材の費用や各種ローンなどもその口座から引かれていきます。つまり、差し引きで残ったお金が自由になるお金だということになります。これでは、自分たちの人件費がいくらなのか全くわかりません。まずは、しっかりと事業計画や採算表を作成することが重要になります。そして、原価や経費を細かく洗い出し、利益を確保できるように経営していく必要があるのです。

2.人件費削減に取り組む(効率化を図る)
 農業の各種経費項目のうち、圧倒的に大きいものが人件費です。つまり、この人件費を削減することが利益の源泉になり得るわけです。言い換えれば、如何に業務を効率化できるかがポイントになると言えます。よく「農薬、肥料等の各種資材が高くて儲からない」というような話を聞くことがありますが、実際は農薬や肥料を散布する人件費の方が問題なのです。

3.中古の農業機械を活用する
 ここ数年、そして今後も含めて、農業者は減少を続けているわけですから、中古の農業機械が出回ってきています。無駄な投資はせず、こうした中古品を活用すれば十分なのです。その他、ビニールハウスや各種機器は基本的にほとんど中古品で良いでしょう。そして、減価償却費を削減していくべきだと思います。

 前述の1~3のような考え方は、一般的に他産業において普通に取り組んでいることでしょう。要は、農業を特別扱いせずに、普通に経営することができれば、まだまだ利益確保は可能です。そして、農産物を栽培するということは、まさに製造業であり、製造業としての意識を持つことが重要なのです。各地でいろいろな業種からの農業参入のお手伝いをしておりますが、つくづく農業に対する見方が特別になってしまっていると感じます。

(株式会社船井総合研究所・山田浩太)

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※記事は10年6月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

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本コーナーでは、船井総合研究所 環境ビジネスコンサルティンググループによる リレー連載を掲載します。

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