第384回:転職より異動

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第384回:転職より異動

2017年3月20日

 多くの物流企業にとって、社員の定着率のアップは、喫緊の課題です。人材不足の今、企業にとって、既存社員に辞められるのは非常に痛いと言えます。しかし、その裏で、社員の転職に対するハードルは下がっています。そのため、社員の定着率は、なかなか上がりません。


 ここで、一つの本質を押さえるべきです。それは、他社への転職のハードルは、他部署への異動のハードルよりは高いということです。他社へ転職するくらいなら、社内で部署異動した方が、リスクは小さいのです。


 心の底から現在所属している会社を嫌にならない限り、「他部署・他部門へ異動できるなら、今いる会社に残りたい」と考える人は、少なくないはずです。ですから、企業としては、部署異動の希望が挙がりやすく、かなえられやすい仕組みを創る必要があります。


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 例えば、弊社会員企業のS物流社では、全社員に対して、次のような項目の記名式アンケートを定期的に行っています。


 ① 役職者になってみたいですか? (すでに役職者の方は、さらに上級を目指しますか?)
 ② 部署異動について、希望・相談はありますか?
 ③ ②で「ある」とお答えになった方は、希望部署はどちらですか?
 ④ ②で「ある」とお答えになった方は、部署異動の希望理由は何ですか?
 ⑤ その他、やってみたい職種や仕事、会社への提案があれば、自由に記載してください。


 回答は、各自がスマホやパソコンを使って入力し、自動集計されます。それらの内容を経営陣が確認し、検討します。


 もちろん、希望がすべてかなえられるわけではなく、会社の方針や戦略と照らして検討されるわけですが、社員にとって、このような声を上げられる機会があることは、離職の防止になります。


 転職されるくらいなら異動させる...とても重要な方針です。部署異動のハードルを徹底的に下げましょう。


(船井総合研究所・橋本直行)


☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net


※記事は17年2月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

筆者紹介

船井総研:地域一番物流企業のつくり方

船井総研:地域一番物流企業のつくり方 本コーナーでは、船井総合研究所 環境ビジネスコンサルティンググループによる リレー連載を掲載します。

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