物流ウィークリーヘッドライン
物流運送の佐藤社長は頭を悩ませています。若手営業職員の太田さんが、このごろ体調が悪いとのことでよく会社を休むようになったからです。佐藤社長が、周囲の従業員に話を聞くと、太田さんはこのごろ夜眠ることが出来ず、口数が少なく、考え込んだりすることが多くなったようです。この場合、佐藤社長はどうしたらいいでしょうか?
前回、太田さんがメンタルヘルスに問題を抱えているのかどうかについてのチェックポイントをあげました。
太田さんがメンタルヘルスに問題を抱えていたとしても、果たしてそれが全て会社の業務が原因なのでしょうか?当然のことながら、そうではありません。仕事量も特に多くない、残業もほとんどない、過重なノルマなどを課していない場合でも、家庭の問題や金銭問題が原因でメンタルヘルスに問題を抱える従業員がいます。したがって、まず、メンタルヘルスに問題を抱えている場合、それが会社の業務を原因にするものなのか、そうではなく私生活上のトラブルなどを原因とするのか、またはもともと入社前からメンタルヘルスに問題を抱えていたかを確定しなければなりません。
厚生労働省の通達などを参考にすると
・ 業務上、大きな事故を起こした、大きな怪我をした
・ 仕事上の重大なミスをした
・ 仕事量、仕事内容に大きな変化があった
・ ノルマが達成できなかった
・ 顧客とのトラブルがあった
・ 労働時間、拘束時間が長時間化した
・ 退職を強要された
・ 上司とのトラブルがあった
などをチェックする必要があります。
特に、労働基準監督署や裁判所は、労働時間が長時間に及ぶかを重視しています。時間外労働が月100時間又は2~6か月平均で月80時間を超えた場合は、労働者の健康障害の発症と業務との関連性が強いと判断しています。一方、1か月あたりの時間外労働が45時間未満であれば、労働時間の健康障害と業務との関連性が弱いと判断しています。
使用者としては、以上の事情を考慮して、メンタルヘルスに問題を抱えていた場合、それが業務を原因とするものによるかを確定しなければなりません。では、業務上のものであるか否かを確定した場合、その後、使用者はどのような対応をとったらいいのでしょうか?その点については次回述べさせていただきます。