物流ウィークリーヘッドライン
居間のテーブルの上に遺書がありました。中身を見る余裕なんてありません。口の中がカラカラに乾いて、心臓がドキドキ高鳴り、頭が割れそうになりました。もちろん警察にも届けましたが、事件性がないことには警察も動いてくれません。かかるはずのない携帯電話をかけ続け、遺書を見ると冒頭の文面です。もう頭の中が真っ白になり、ただただ無事を祈るしかありませんでした。そんな時間がどれくらい過ぎたかいまでも思い出せません。やがて電話が鳴り、「警察から?」と思いながら受話器をとると、無言です。
でも、間違いなく主人の吐息です。もう半狂乱になりそうでした。無事でいてくれた。生きていてくれた。よかった。ありがとう、ありがとう。涙があふれて止まりませんでした。電話の向こうで、主人の声も震えていました。なんとか冷静になり、居場所をつきとめ、迎えに行きました。
その後、冷静に会話のできない状態が何日続いたかわかりません。ようやく主人もわれに返り、私の知り合いの弁護士に相談しました。でもやはり、破産するしかないとの結論で、しばらく身を隠したほうがいいとのことでした。主人はなかなか決心がつかないようでしたが、何がなんでもと説得し、私もいっしょに逃げる覚悟を決めました。ただ、単に逃げるのはどうしてもイヤでした。将来はまた光のある人生を送りたい、その思いを捨てさることができませんでした。もちろん、債権者のみなさまには申しわけないと思いましたが、このまま出口のないトンネルに入るのは耐えがたかったのです。
そして友人にかくまってもらいながら、法的解決の準備に入りました。でも、負債額が大きく、すぐには免責を受けられない状態でした。そんな不安だらけの日々のなかで、一冊の本に出会ったのです。