物流ウィークリーヘッドライン
すっかり博打にのめり込んだ兄は、やがて多額の借金を残し、経営から退きました。そしてその借金を背負う形で、主人が社長になりました。当初は応援してくれる人や企業に恵まれ、主人もなんとか立て直せると思ったようですが、しっかりと数字を把握していたわけではなく、漫然と引き継いだようなものですから、うまくいくはずがありません。
やがて借金を返すための借金が始まりました。町金融や闇金融にまで手を出すようになりました。そんな状態でも主人はあきらめようとしません。そのような日々が半年ほど経った頃、主人の精神状態がおかしくなりはじめました。ある日、部屋の掃除をしていたら自殺に関する本が出てきたのです。その日から私は心配で心配で眠れない夜が続きました。そしてすっかり疲れ果ててしまいました。
でも、主人はもっと苦しんでいたのだと思います。何日も家に帰らず、連絡のとれない日もありました。突然、無言のまま帰ってきて、着替えをする主人をドアの外から見ると、体中に無数のアザができていました。あとから聞いたことですが、闇金融に監禁されて暴力をふるわれていたのだそうです。
その頃、頼りにしていた親族にも裏切られ、逆にその負債まで背負うハメになり、もう誰も信じられなくなった主人は、「死」を選ぶ心境になっていたのだと思います。そしてついに、その悪夢の日がやってきました。
その日の夕食時、主人はいつになく饒舌で、むかし昔などを語り合いながら久しぶりにたのしいひとときを過ごしました。私は、何か解決策につながるいい話でもあったのだろうと勝手に思い込み、その夜は安心してぐっすり眠りにつきました。ところが明け方、ふと目が覚め、隣のベッドを見ると主人の姿がありません。私はハネ起き、主人の名を呼びました。