物流ウィークリーヘッドライン
八起会創立30周年記念セミナーで、女性陣のトップバッターとして体験発表してくれたのは、N夫人である。夫人はN氏とともに倒産地獄、自殺未遂という修羅場をくぐり抜けてきた経験を持つ。以下はその赤裸々な体験発表である。
ーー突然でごめん。もう死ぬしかない。あとは保険金でなんとかなるから心配しないで......こんな身勝手な遺書を残して、主人は命を絶とうとしました。幸い命は助かりましたが、なんてひどい人かとやるせない気持ちでいっぱいでした。でも、命は助かっても主人は生きた屍も同然、無気力人間になってしまいました。このままでは2人とも共倒れになってしまいます。私は「しっかりしなければ」と自分に言い聞かせ、必死に対策を考えました。弁護士さんにも相談しましたが、結局は破産しかない、当分は姿を隠すようにと言われ、生まれ育った神戸を夜逃げしました。
主人の実家は祖父の代から水産会社を営んでおり、知り合った当時は義父が事業を拡大し、地元では有力な大企業でした。主人はそんな何ひとつ不自由のない家庭環境のなかで育ち、いわば「お坊ちゃん」でした。そんな彼と出会い、そして間もなく結婚。当初はお金の苦労に無縁のたのしい暮らしが続きました。そんな生活がだんだん崩れていったのは、義父が病気で急死してからのことです。
義父の死後、主人の兄が社長となって跡を継ぎ、主人は支店のほうを任されるようになりました。当初は兄弟とも父に負けじと頑張っていましたが、経営は先代からのベテラン社員に任せきりでした。やがて兄は博打に手を出し、主人は夜のネオン街に入り浸るようになりました。それでもしばらくは、父の築いた財産でなんとかしのいでいましたが、そんな放漫経営がいつまでも続くはずがありません。