物流ウィークリーヘッドライン
ひと口に再起といっても、その内容は千差万別である。ただ倒産の過程で、どのように会社を整理したかは、その後の再起に大きく響く。夜逃げなどは論外だが、誠実に整理を行った人ほど再起は早い。といって、誠実でありさえすれば誰もが再起できる、というほど甘くはない。
日本は米国などと比べ、きわめて敗者復活には厳しい社会である。倒産者の再起は1割程度にすぎない。再起道場のわが会員ですら、3割強にすぎない。倒産はそれほど重いハンディである。
しかし、倒産は経営上の失敗であって、犯罪でもなければ人間失格でもない。地位も名誉も財産も失うが、誠実に整理をすれば、再起を妨げるものは何もない。ただ、上手な整理と下手な整理はある。が、上手な整理をしたからといって、再起が可能になるわけでも早まるわけでもない。実態はむしろ逆である。そこに理外の理が存在する。
八起会会員のなかには、夜逃げしたり下手な整理をしたばっかりに、倒産地獄をのたうちまわった人も少なくない。それだけに彼らは2度と同じ苦しみを味わうまいと、真剣に自らの失敗を反省する。
反省は行動を促さずにおかない。生活習慣が変わり、人間関係が変わり、行動様式が変われば、おのずと心の座標軸も移動していく。すなわち、倒産前とは違う新しい自分が出来上がる。そこから再起まではほんのひとっ跳びである。そして再起しても、2度と同じ失敗を繰り返すことはない。
ところが、上手に会社整理をした人は苦しみの少ない分、反省心も乏しく、いつまでも心の座標軸が動かない。それでは再起も遅れるし、運よく再起しても、同じ失敗を繰り返すこと必定である。そういう例は枚挙にいとまがない。次回からそうした実例を紹介しよう。