物流ウィークリーヘッドライン
八起会に「倒産の原因ワーストテン」がある。これは会員(500人)に「あなたはなぜ倒産したと思いますか」というアンケート調査を行い、その結果を分析したものである。
私はこの「ワーストテン」を著述や講演などで常に紹介し、中小企業の経営者に「自己採点」を呼びかけている。というのも、この「ワーストテン」は将来の倒産の有無を占う絶好のリトマス試験紙であり、経営者には常にそのリトマス試験紙で「自分の位置」を確認しておいてもらいたいからである。
ある日、一読者から実に面白い手紙をいただいた。それは、私がある本の中で紹介した「ワーストテン」に従って、自分の社長を採点したものだった。
手紙の主は名古屋市のEさん(42歳)である。Eさんは4年前に現在の会社にスカウトされ、いまは経営企画室の責任者、いわば社長の片腕である。
Eさんの会社は電気・精密メーカーを得意先とする加工・組み立て関連で創業50年、現在の社長は2代目。社員は200余人、子会社も一社かかえる中堅どころだが、バブル崩壊と長引く不況で受注が激減、そのあおりで子会社の工場は閉鎖され、51歳以上の女子社員はすべて解雇された。
かかる事態に対して、Eさんは次のように書いてあった。
「このような事態を招いた責任は、冷静な目で見て(私自身、社長に可愛がられており、そのようなことを考慮しても)社長にあると痛感せざるを得ません。20年、30年勤続の取締役・重役も数人いますが、彼らも社長にはすっかり手を焼いております。定年も間近とあって、あきらめの感も見受けられますが、業務上の問題よりも社長の一挙手一投足に頭を抱えているのが現状です」
次回からEさんの「社長採点」を詳しく紹介しよう。