物流ウィークリーヘッドライン
景気低迷の影響を受け、競争の激化が続く引越業界。運賃の下落は続き、中小専業者の多くは厳しい状況に追い込まれている。
来春の繁忙期を前に、引越会社の支援を手掛ける船井総研の橋本直行氏(写真下)と引越会社の新たな営業ツール『ワンコイン・エコ』を提供する日本リユースシステム(NRS)の山田正人社長(写真上)に、現状を打破するための秘策を語ってもらった。
橋本「当社が引越会社に提案しているのは、『不用品回収・リユース品(中古品)売買ビジネス』。家庭に眠っている不用品を処分し、リユース品を買ってきて販売します」
山田「当社の『ワンコイン・エコ』も、引越時に出る廃棄衣料を、顧客に500円を負担してもらい集めるというものです。その500円は開発途上国への輸送費とポリオワクチン5本分の購入費用に充てます。社会貢献ができるので、コストを負担する消費者の満足感は高まります。また、集めた廃棄衣料を4トン車満載で当社の倉庫に持ち込んでもらえれば、運賃として4万5000円を当社が支払います」

橋本「なるほど、メリットは大きいですね。引越会社がいま考えるべきことは客数の増加はもちろんですが、客単価の増加が重要です。引越は短期間に何度も買う商品ではなく、購買頻度を上げることは難しいため、他の商品も売るべきです」
山田「私も、いかに付加価値を付けて集客し、単価と利益率を上げるかを考えるべきだと思います。当社には『家電回収サービス』もあり、テレビや冷蔵庫などの家電リサイクル法対象品目を無料で回収しています。引越会社さんにとっては、処理コストの削減、つまり利益率が向上します。ただ、スキームが理解されにくいのが課題です」

橋本「無料で回収というのはすごいですね。なかなか信じてもらえないのではないでしょうか」
山田「半信半疑で当社のサービスを導入頂いた引越会社さんからは、『見積もり担当者の武器が2つも増えたことで、運賃だけでなく付加価値でも勝負できるようになった』と喜ばれています。単なる運賃の値下げではない提案を、顧客が求めている証拠だと思います」
橋本「当社も引越会社さんから『回収したものはどうやって売るのか』と聞かれますが、リサイクルショップを立ち上げたり、HPで案内するなどして販売してもらいます。なんと不用品回収は4000億円、リユース品販売は4300億円のマーケットがあります。既存の引越サービスとの相乗効果が狙えます」
橋本「不要品関係は不況期のビジネスモデルで、今が参入のチャンスです。当社では既存の不用品回収会社や便利屋さんに勝つためのノウハウを蓄えています。新しいことには積極的に挑戦すべきだと思います」
◇ワンコイン・エコ=顧客に500円を負担してもらい廃棄衣料(90リットル袋1個分)を集めるというもの。社会貢献が手軽にできるということで、引越会社が見積もり時に提案すると消費者に喜ばれるという。
◇家電回収サービス=NRSの「廃棄物処理ワンストップサービス」を利用している企業に対し、同サービスで回収・処理できないテレビや冷蔵庫などの家電リサイクル法対象品目を無料で回収するというもの。
<参考記事>
「ワンコイン・エコ」で顧客満足高める ハナキュー引越センター
◎関連リンク→ 日本リユースシステム株式会社
◎関連リンク→ 株式会社船井総合研究所
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