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プロレスラーが引越を手がける レスラーズ運輸

 体格のいい強面の男性らが家財などを運び出す光景は一見、異様に映るが、重いタンスなどを軽々と運ぶ姿には力強さを感じる。

 それもそのはず、彼らは現役のプロレスラーだ。横浜を拠点にし、プロレス興行の合間に引っ越しを手がけている。昨年3月、サービス向上を図るため地元の運送会社と提携。景気が落ち込み、厳しい経済状況が続いている中、プロレスも観客動員数が減少しており、不景気を肌で感じている彼ら。それだけに、「みなさんとタッグを組んで、この不景気を乗り越えていきたい」と意気込む。

 引越業務を手掛けるのは、その名もレスラーズ運輸(小林洋輔社長、横浜市港北区)。同社は平成17年5月に設立された。

 同社で働くスタッフは、過激なデスマッチで知られる「大日本プロレス」に所属する選手らで、小林社長自身も同団体に所属する現役レスラーだ。「アブドーラ小林」のリングネームで活躍する同社長が、引退するレスラーの受け皿として開業した。

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「アブドーラ小林」こと小林社長

 同社長はもともと、プロレス興行の合間に、コピー機の設置の助手などに従事していたという。その後、ラジオ出演を機に本格的にやろうということで引越業に転身、同社を興した。

 設立から3年が経つが、設立当初はプロレス興行の合間しか働けず、決して十分なサービスができるという状況ではなかった。小林社長によると、プロレス興行は年間70回、多いときには100回を数えるという。そのため、同社の引越サービスはあくまでファンサービスの域を出なかった。

 しかし、昨年3月に事業の見直しを行い、改革に着手。興行中でも引越サービスができるよう、地元の運送会社と提携した。

 話題性があったことから、サービスの拡充は好結果をもたらし、一般企業や消費者から受注が増え始めた。昨夏には、新横浜に新設されたラーメン博物館の入居で、同社が引越業務を受注した。

 「サービス体制を整えられたことで受注が増え、やりがいを感じている」と話す小林社長。ただ、景気が昨年後半から悪化し、本業のプロレスにも影響を及ぼしている。「観客動員数が減少しており、不景気を肌で感じている」。

 回復の兆しが見えない景気に、愚痴もこぼれるところだが、「プロレスではファン、引っ越しでは顧客、それぞれに喜んでもらえるよう頑張るだけ」と話す同社長。「ファン、顧客のみなさんとタッグを組んで、この不景気を乗り越えていきたい」と力強く語る。(高田直樹)

2009年1月21日

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