物流ウィークリーヘッドライン
皆様こんにちは!
株式会社清長のロジスティクスコンサルタント 本多正史 と申します。
弊社 清長 が、本コラム1回目で3PLの物流会社でもあるとお話させて頂きましたが、
3PL会社の存在意義など、今後のコラムのお話をスムーズにするためにも、
まず"ロジスティクス"と"物流"の違いについてお話させて頂ければと思います。

今日でも、"ロジスティクス"と"物流"の違いは、配慮することなく用いる風潮が見受けられますが、ロジスティクスと物流の違いはなんでしょうか?
▼"ロジスティクス"と"物流"の違い
物流とは、商取引によって所有権の移転した財貨を、売り手から買い手に移動させる流通の物理的側面を意味するフィジカル・ディストリビューション(Physical Distribution)の日本語訳、"物的流通"の略語として使用され始めました。
したがって物流は、商品の販売に伴う、財貨の動きを表す"販売物流"を主な"対象"としており、これに社内物流(生産、販売にともない調達された原材料・部品・商品、生産された、"製品"の受入、保管や物流センター、工場への輸送など)を加えたものを領域としています。
ロジスティクスは、体系管理であり、計画と統制(需給・在庫管理)及び、マーケティングとの連動(商物連携)にあります。
上記の物流の領域に、原材料、部品、商品などの調達に伴う"調達物流"、商品の返品や廃品の回収に関する"静脈物流"を加えた、企業による"物の動きすべて"にわたるもので、"モノと情報"を効率的・経済的に輸送、保管、回収する"プロセス"です。
より簡単にご説明させて頂きますと、
・物流=部分最適(戦術)
輸配送・保管・包装・荷役の業務を"部分最適"の考え方に立脚していた物流活動。
・ロジスティクス=全体最適(戦略)
企業の原材料調達から製品の販売までを含めて、"部分最適"ではなく企業内の"全体最適"を目指して、戦略的に、販売・生産・調達・物流の業務を、情報システムで結び
"効率化・全体最適化"を目指した物流活動。
つまり・・・
かつての"物流"という言葉は、企業起点の思考であり、
・輸送
・梱包
・ピッキング
・保管
etc.・・・
自社内のいち"部分"的なものとして語られていたと思います。
また、今現在の"ロジスティクス"は、
経営戦略の一部であるとともに、消費者の利便性や収益性をあげるには? という、消費者起点で"プロセス・繋がり"や"全体の流れ"に着目するようになったということです。
とくにEC業界は、消費者へ直接 商品をお届けするだけに、消費者起点の"ロジスティクス戦略"が重要となってきます。
かかるコストの中でも、ロジスティクスが占める割合は非常に大きく、ロジスティクスの"構築"方法により、ほかのECサイトとの差別化を図る"競争優位の源泉"にもなります。
配送管理や倉庫内の入出庫管理業務だけではなく、返品管理、カスタマサポート業務、すべての部門において、情報共有化の"仕組み化"されていなければ、効率化はもちろんのこと、顧客への"サービスレベル"アップが図れません。
消費者の声が、製品担当者、物流担当者にも反映され、流通加工業務を速やかにさせるため、バイヤー及び、MDから物流ラインを考慮したスケジューリング、商品の詳細情報を伝達する、"仕組み & 体制作り"強化が誤出荷防止などの、物流サービスのアップ及び、コストを含んだ全体最適化にもつながります。
消費者起点のロジスティクスでは、"アマゾンのロジスティクス(物流)"という代名詞がまかり通るくらい、通信販売における"仕組み"と、そこで働くスタッフの誇りさえ垣間見える気がします。
物流は、自社運営にせよ、アウトソーシングするにせよ、どの企業に委託するのか、どの業務範囲を外部委託し、自社では何を"マネジメント"するのかなど、計画段階での検討課題は山積みであり、一朝一夕にこのような高機能な"ロジスティクス戦略"を構築できる訳は無く、事前の周到な構想計画立案・策定が極めて重要です。
どちらも、戦略的な構築が必要なだけに、一朝一夕では実現できない施策です。しかし、"消費者起点"のビジネスモデルの必要性にいち早く気づき、有効な手を打った企業こそ、この不況から抜け出せる勝ち組になることは間違いないと思います。
次回は、ロジスティクス戦略を応用したアパレル企業の実例をお話させて頂きます。
【ご参考】
物流の上位概念。
「ロジスティクスとは、サプライチェーン管理の一部であり、顧客の要求に適合させるために、商品、サービスとそれに関連する情報の、発生地点から消費地点に至るまでの、効率的、効果的なフローと保管を、計画、実施、統制することである。」
(米国ロジスティクス・マネジメント協議会の定義)
株式会社 清長 http://www.seicho-inc.jp/
ロジスティクス経営士
経営ソリューション部 部長
本多 正史(ロジスティクス全体最適化のスペシャリスト)
大手小売会社にて、物流企画、物流センターの立ち上げなど、
業務を一から作り上げ軌道に乗せる業務を複数経験。
同社退社後、その経験・知識を活かし、大手運送会社の3PL部にて、
営業管理責任者、統括副責任者を歴任。
物流プランナーとして常時100社を超える顧客への、
3PL提案・物流システム構築・業務改善など、幅広く物流業務に携わり、
業務プロセス改善、物流再構築などに従事。
その後、戦略系コンサルティング会社にて、
戦略の立案・策定、資金調達等の業務に従事する。
その他、大手通販会社、リアル店舗を多数有するコスメ・健康食品会社等、
物流センター再構築プロジェクトなどに多数参画。
現在は、清長にて経営と現場の2つの領域から、全体最適支援を行っている。
コンサルティングテーマは、
「「経営」と「現場」両方の視点から支援するロジスティクス構築」
取得資格:ロジスティクス経営士(Certified Logistics Senior Master)
物流技術管理士
<前回までのコラム>
第4回「顧客満足と物流サービス」
第3回「物流品質管理(改善)活動のステップ」
第2回「【ロジスティクス改革】成功の要件(2)」
第1回「【ロジスティクス改革】成功の要件(1)」
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