物流ウィークリーヘッドライン
八起会にもう一つ、アンケート調査がある。会員500人に「あなたの会社は設立して何年後に倒産しましたか」と問うたものである。
それによれば、トップが「5─10年後」で、以下「10年から15年後」「20年後以上」と続き、「5年未満」はほとんどなかった。このアンケートが語るところは明らかである。創業して5年ぐらいは、誰しも「潰してなるものか」と必死に努力するし、その「必死」が5年もつづけば、いいかげんな会社でない限り、たいていは軌道に乗るということである。
が、問題はその先である。軌道に乗ったからひとまず安心と気を抜く者と、次なるステップへ向けて気合を入れなおす者では、天地の開きが生じる。前者は倒産へ続く社長の道、後者は発展へ続く経営者の道と言っていい。
30代半ばで年商12億円、成功とひと財産を手にした私の前にも、その二つの道が開けていたはずである。もしも私が真の経営者を目指したなら、そこでひと腰落とし、イヌ、ネコ、クマの将来を考え、次なる子どもたちの夢に思いをめぐらせ、場合によっては輸出先のアメリカへも出かけ、自分のイヌ、ネコ、クマがアメリカの子どもたちに、どのように愛されているのかいないのか、調査し検討し、次なる展開を考えたにちがいない。
しかし、私にそうした経営者の器量はなかった。社長止まりの器量しかなかった。イヌ、ネコ、クマは単なる金儲けの手段にしかすぎず、それが「子どもたちの夢と情操を育む」という自覚も使命感も薄かった。
そんな社長止まりの器量しかない若造が、使いきれないほどの大金を手にしたらどうなるのか。案の定、私は「飲む」「打つ」「買う」の放蕩地獄へ、まっさかさまに転げ落ちていった。お決まりの転落コースには違いないが、私の場合は若さも手伝って、いささか常軌を逸していた。
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